運送業さま、バス会社さまが特定技能の外国人を雇用された際の補助金・助成金等について検討いたします。
概要
大きく分けて、①働きやすい環境を整備するための費用の助成と、②資格等取得のための費用の助成が考えられます。
①につきましては、https://hiroshima-hojyokin.com/2899-2/ をご覧いただけますと、ありがたく存じます。
②につきまして、以下に記載いたします。以下は、日本人の正社員を前提としておりますが、特定技能の外国人の外国人労働者の方におかれましても、要件に合致した場合にはいただける可能性があります。
運送業での具体的な活用事例
大型免許取得支援
運送会社様が、普通免許を持つドライバーに大型免許を取得させるケースが多く見られます。この場合、具体的には、以下の様な助成が考えられます。
具体例:
- 受講料: 300,000円
- 教習時間: 30時間
- 助成内容:
- 経費助成: 45% (135,000円)
- 賃金助成: 760円/時間 × 30時間 = 22,800円
- 合計助成額: 157,800円
※ただし、助成限度額が150,000円のため、実際の助成額は150,000円となります。 - ご参考(社会保険労務士さんのWebサイト) https://transport.roumu-nenkin-maki.com/%E4%BA%BA%E6%9D%90%E9%96%8B%E7%99%BA%E6%94%AF%E6%8F%B4%E5%8A%A9%E6%88%90%E9%87%91/
フォークリフト運転技能講習
倉庫作業や荷役作業の効率化のため、フォークリフト運転技能講習を受講させるケースがございます。この講習は、人材開発助成金の対象です。その他にも、様々な研修の支援の可能性があります。
https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001255024.pdf
ドライバー等安全運転教育訓練促進助成制度
全日本トラック協会および各都道府県トラック協会では、トラックドライバーの安全教育訓練の受講を促進するため、以下のような助成を行っています。 https://jta.or.jp/member/shien/2024anzen_kyouiku.html
- 助成額: 10,000円
特別研修(2泊3日):
- 助成額: 受講料の70%
- Gマーク認定事業所の場合は全額助成
この制度は、全日本トラック協会が指定する総合的な安全教育訓練施設にドライバーを派遣して訓練を実施するトラック事業者を対象としています。
その他にも、全日本トラック協会は様々な支援を行っています。これらをご検討いただくのも、よろしいかと存じます。
バス会社様での具体的な活用事例
大型二種免許取得支援
バス運転手の確保のため、大型二種免許の取得を支援される場合がございます。この場合も、運送業様と同様、免許取得費用の助成がございます。以下は、広島県の運転免許教習所様の実例です。
語学学習支援
タクシー事業者様が、インバウンドによる外国人客の対応の増加に対応するため、労働者が自発的に英語を学びたいと考え、海外の語学学校に通うため制度を導入することにした、この際において、110万円の助成金が支給される例が記載されています。
注意点
- 助成金の申請には事前の計画提出が必要です。
- 訓練内容が業務に直接関係していることが条件となります。
- 助成金の制度は年度途中で変更される可能性があるため、最新の情報を確認することが重要です。
- これらの事例は一例であり、実際の助成額は企業規模や訓練内容、受講者数などによって変動します。人材開発支援助成金を活用することで、運送業やバス会社は従業員のスキルアップや資格取得を支援しつつ、コスト削減を図ることができます。適切に活用することで、企業の競争力向上と従業員の育成を同時に達成できる可能性があります。