2024年10月現在、太陽光発電システムの導入に利用できる主な補助金制度について

自家消費型太陽光発電の導入に最も有効な補助金は、主に以下の3つの源から得られます:

目次

1. 環境省の補助金

ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業

この補助金は自家消費型太陽光発電システムと蓄電池の導入を支援する最も包括的な制度の一つです。

  • 補助対象:自家消費型太陽光発電システム、定置用蓄電池、車載型蓄電池、充放電設備
  • 補助率:太陽光発電システムは定額(4万円/kW〜7万円/kW)
  • 補助上限額:3,000万円(太陽光発電設備:2,000万円、蓄電池等:1,000万円)
  • 対象:法人・個人事業主

2. 経済産業省の補助金

需要家主導による太陽光発電導入促進補助金

この補助金は、再エネの利用を希望する需要家と発電事業会社の長期的な連携を促進します。

  • 対象設備:太陽光発電設備(蓄電池併設型を含む)
  • 補助対象:設計費、土地造成費、設備購入費(太陽光パネル、パワーコンディショナ、架台等)
  • 対象者:民間企業

3. 地方自治体の補助金

多くの地方自治体が独自の補助金制度を設けています。例えば:

東京都

「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」を実施。

  • 補助金額:
  • 新築住宅:3.6kWhまで12万円/kWh(最大36万円)
  • 既存住宅:3.75kWhまで15万円/kWh(最大45万円)

神奈川県

「自家消費型再生可能エネルギー導入費補助金」を提供。

  • 補助率:定額6万円/kW(太陽光発電)、15万円/台(蓄電池)
  • 補助上限額:1,000万円(大企業のみ、それ以外は上限なし)

最も有効な補助金の選び方

最も有効な補助金は、以下の要因によって変わります:

  1. 設置場所:地方自治体の補助金は地域によって大きく異なります。
  2. 事業規模:大規模な導入には国の補助金が有利な場合があります。
  3. 併設設備:蓄電池等の併設を検討している場合、それらを含む包括的な補助金が有利です。
  4. 申請者の属性:法人か個人か、大企業か中小企業かによって適用される補助金が異なります。

最適な補助金を選ぶには、国の補助金と地方自治体の補助金を比較し、場合によっては併用を検討することが重要です。また、補助金制度は年度ごとに変更される可能性があるため、最新の情報を確認することが不可欠です。

ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業は、環境省が実施する重要な補助金制度です。この事業の主な特徴と目的は以下の通りです:

ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業の概要

この事業は、民間企業等による再エネ主力化・レジリエンス強化促進事業の一環として実施されています。

主な目的

  1. ストレージパリティの達成: 太陽光発電設備と蓄電池を導入することが需要家にとって経済的に有利となる状態(ストレージパリティ)の実現を目指しています。
  2. 価格低減の促進: 太陽光発電システムの導入コストを下げ、より広範な普及を促進することを目的としています。
  3. 民間企業の参加促進: 民間企業が太陽光発電システムを導入しやすい環境を整備することを目指しています。

補助対象

  • 太陽光発電設備
  • 定置用蓄電池
  • 車載型蓄電池
  • 充放電設備

補助金の詳細

  • 補助率: 太陽光発電システムに対しては定額(4万円/kW〜7万円/kW)の補助が行われます。
  • 補助上限額: 総額で3,000万円(太陽光発電設備:2,000万円、蓄電池等:1,000万円)

対象者

この補助金は主に法人や個人事業主を対象としています。

事業の意義

  1. 再生可能エネルギーの普及: 太陽光発電の導入を促進することで、再生可能エネルギーの普及に貢献します。
  2. エネルギーレジリエンスの強化: 蓄電池との組み合わせにより、災害時などの非常時にも電力供給が可能となり、エネルギーレジリエンスが向上します。
  3. 経済性の向上: 補助金によりイニシャルコストを抑えることで、太陽光発電システムの導入における経済的なハードルを下げています。

この事業は、太陽光発電システムと蓄電池の普及を通じて、日本のエネルギー構造の変革と脱炭素化を加速させることを目指しています。企業や事業者にとっては、自家消費型太陽光発電システムを導入する際の有力な支援策となっています。

ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業(通称:ストレージパリティ補助金)の具体的な補助内容は以下の通りです:

補助対象設備

  1. 自家消費型太陽光発電システム
  2. 定置用蓄電池
  3. 車載型蓄電池
  4. 充放電設備

補助率・補助額

太陽光発電システム(定額)

  • 自己所有:4万円/kW
  • PPAモデル・リース:5万円/kW
  • 戸建て住宅:7万円/kW

蓄電池

  • 定置用蓄電池:定額(具体的な金額は明記されていません)
  • 車載型蓄電池:定額(具体的な金額は明記されていません)

充放電設備

具体的な補助率は明記されていませんが、補助対象となっています。

補助上限額

総額3,000万円

  • 太陽光発電設備:2,000万円
  • 蓄電池等:1,000万円

対象者

法人・個人事業主

主な要件

  1. 発電電力を系統に流さずオンサイトで消費する自立運転機能を備えた設備であること
  2. 太陽電池出力が10kW以上であること(戸建住宅を除く)
  3. 定置用蓄電池または車載型蓄電池(充放電設備を含む)を導入すること
  4. 蓄電池の定格容量が4,800Ah/セル以上であること(戸建住宅を除く)

特徴

  1. 蓄電池の導入が必須となっています。
  2. 自家消費型太陽光発電設備が対象で、自己託送やオフサイト型は対象外です。
  3. 自己所有、オンサイトPPA、リースのいずれの導入形態でも活用可能です。

この補助金は、太陽光発電システムと蓄電池を組み合わせた導入を促進することで、ストレージパリティの達成と地域の脱炭素化、防災性の向上を目指しています。

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