地域活性化への第一歩!庄原市の空き店舗活用・まちなか活性化補助金完全ガイド
1. はじめに
近年、地方都市の中心市街地では空き店舗の増加が深刻な課題となっています。
こうした状況を改善するため、庄原市では令和6年度、空き店舗の活用や創業支援、まちなかの活性化を目指す事業者向けに、3つの補助金制度を用意しています。この記事では、補助金を活用して実際に創業や店舗改装を実現するまでの道筋を、できるだけ具体的にご説明していきます。
2. 概要
庄原市の補助金制度は、以下の3つの柱で構成されています。
第一の柱が「空き店舗等活用創業支援事業」です。この制度では、新規創業者向けに店舗の借上料と改装費用の両面から支援を行います。借上料については月額上限3万4千円を最長2年間、改装費については上限42万5千円を1回限り補助します。
第二の柱が「まちなかイベント事業」です。地域の賑わい創出を目的としたイベントの開催費用について、上限34万円までの補助を受けることができます。
第三の柱が「まちなか活性化店舗改装支援事業」です。既存店舗の改装を通じて街並みの魅力向上を図る事業者に対し、改装費用の一部を補助します。
https://www.city.shobara.hiroshima.jp/main/industry/shokogyo/cat01/post_1410.html
それぞれの制度について、具体的な内容を詳しく見ていきましょう。
3. 想定される活用事例
ここでは、庄原市備北エリア(仮称)で実際に起こりうる具体的な活用例をご紹介します。
■事例1:空き店舗を活用した開業支援
庄原市備北エリア(仮称)のメインストリートには、築40年の木造2階建ての元呉服店が空き店舗となっていました。このエリアには和カフェがないことに着目した地元の料理人Aさん(35歳)が、この物件を活用して創業を決意しました。
物件の家賃は月額8万円。店舗改装費用は、古い内装の撤去、壁・床の張替え、厨房設備の設置、空調設備の更新などで総額180万円が必要でした。
補助金を活用することで、家賃補助として月額3万4千円(家賃の5分の2相当)を2年間、さらに改装費用の4分の1にあたる42万5千円の補助を受けることができました。この支援により、創業時の資金負担を大幅に軽減することができたのです。
■事例2:老舗店舗のリニューアル
東城まちなかエリア(仮称)で40年続く老舗の和菓子店Bは、店舗の老朽化が課題となっていました。特に、木製建具の劣化や照明設備の陳腐化が目立ち、若い客層の取り込みに苦戦していました。
「まちなか活性化店舗改装支援事業」を活用し、総額170万円をかけて店内改装を実施。和モダンをコンセプトに、照明をLEDに変更し、カウンター席を設けてイートインスペースも確保しました。改装費用の4分の1である42万5千円が補助され、思い切った投資が可能となりました。
4. 詳細な説明
それでは、各補助金制度の詳細について説明していきます。
【空き店舗等活用創業支援事業】
対象となる経費は、大きく分けて「借上料」と「改装費」の2種類です。
借上料補助では、実際の店舗賃料の5分の2以内(月額上限3万4千円)が、最長2年間にわたって補助されます。例えば、月額家賃10万円の物件であれば、毎月3万4千円の補助を受けることができます。
改装費補助では、工事費用の4分の1以内(上限42万5千円)が補助されます。対象となる工事内容は以下の通りです:
- 天井、壁、床などの内装工事
- 電気設備工事
- 給排水設備工事
- 店舗サイン工事
- 厨房設備、冷暖房設備の設置
- 償却資産となる備品(取得価格が10万円を超え、耐用年数が1年を超えるもの)
【まちなかイベント事業】
地域の賑わい創出に向けたイベントの開催費用を補助する制度です。補助対象となる経費には以下のようなものが含まれます:
- 講師や出演者への謝礼(報償費)
- イベントスタッフの移動費(旅費)
- イベント用の消耗品費
- チラシやポスターの印刷費
- 保険料や手数料(役務費)
- 会場や機材のレンタル料(使用料・賃借料)
これらの経費の合計額の5分の2以内(上限34万円)が補助されます。
【まちなか活性化店舗改装支援事業】
既存店舗の改装を支援する制度です。改装費用の4分の1以内(上限42万5千円)が補助されます。補助対象となる工事内容は、空き店舗活用創業支援事業と同様です。
5. 申請手順
補助金の申請は、以下の手順で進めていきます。
Step 1:事前相談
まずは庄原市役所商工観光課(TEL:0824-73-1178)に相談します。補助対象エリアの確認や、申請に必要な書類について詳しい説明を受けることができます。
Step 2:事業計画の作成
補助金申請には具体的な事業計画が必要です。開業予定日、必要な工事内容、概算費用などを整理しましょう。
Step 3:関係機関への確認
改装工事を行う場合は、消防署に設備面での確認を行う必要があります。また、必要に応じて保健所への相談も行います。
Step 4:見積書の取得
工事業者から正式な見積書を取得します。補助金申請には、原則として2社以上からの見積書が必要です。
Step 5:申請書類の作成・提出
必要書類を揃えて申請を行います。主な提出書類は以下の通りです:
- 補助金交付申請書
- 事業計画書
- 工事見積書
- 位置図・平面図
- 市税完納証明書
Step 6:交付決定
申請内容を審査のうえ、補助金交付決定通知書が発行されます。必ず交付決定後に工事や事業を開始してください。
6. まとめ
庄原市の補助金制度は、新規創業者の支援から既存店舗の活性化まで、幅広いニーズに対応しています。特に創業時の店舗借上料補助は2年間という長期にわたって受けられる点が特徴的で、創業初期の経営安定化に大きく貢献します。
申請手続きについては、行政書士などの専門家に相談することをお勧めします。適切なアドバイスを受けることで、スムーズな申請と確実な補助金受給が可能となります。
地域の活性化は、一人一人の小さな一歩から始まります。この補助金制度を活用して、あなたも地域活性化の担い手となってみませんか。