働き方改革推進支援助成金(勤務間インターバル導入コース)は、日本の中小企業が従業員の健康維持や過重労働の防止を目的として、勤務間に一定の休息時間を設ける「勤務間インターバル制度」を導入する際に支援する助成金です。この助成金は、特に中小企業が対象であり、以下のような条件を満たす必要があります。
目次
対象事業者の条件
- 労働者災害補償保険に加入していること。
- 36協定(労働基準法第36条に基づく協定)を締結し、届出していること。
- 過去2年間に月45時間以上の時間外労働があること。
- 年5日の年次有給休暇の取得を促す就業規則を整備していること
支給対象となる取り組み
この助成金は、以下の取り組みを行う企業に支給されます。
- 労務管理担当者や労働者への研修
- 外部専門家によるコンサルティング
- 就業規則や労使協定等の作成・変更
- 労務管理用ソフトウェアや機器の導入・更新
- デジタル式運行記録計(デジタコ)の導入・更新
- 労働能率増進に資する設備や機器等の導入・更新
助成額と条件
- 助成率は原則として4分の3ですが、特定条件を満たす場合は5分の4まで引き上げられます。
- 助成上限額は導入するインターバル時間によって異なり、9時間以上11時間未満で100万円、12時間以上で120万円です。賃金引上げを伴う取り組みの場合、最大480万円まで加算されます.
申請手順
- 交付申請書の作成・提出: 事業実施計画とともに交付申請書を提出します。
- 事業実施: 計画に基づき取り組みを実施します。
- 支給申請書の作成・提出: 取り組み終了後、支給申請書と必要書類を提出します.
この助成金制度は、企業が従業員の健康と労働環境改善に向けた取り組みを行う際に経済的な支援を提供するものであり、多くの中小企業が利用可能です。
どのような設備や機器が導入可能ですか
働き方改革推進支援助成金(勤務間インターバル導入コース)で導入可能な設備や機器には、以下のようなものがあります。
- 労務管理用ソフトウェアの導入・更新: 勤怠管理システムなどの人事労務管理システムが含まれます。
- 労務管理用機器の導入・更新: ICカードなどを使用した出退勤管理機器などが対象です。
- デジタル式運行記録計(デジタコ)の導入・更新: 運行記録の自動化を図るための機器です。
- 労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新: 小売業用POS装置、自動車修理業用の自動車リフト、運送業用の洗車機などが含まれます。
ただし、一般的なパソコン、タブレット、スマートフォンは助成対象外ですが、特定業務専用システムに組み込まれている場合は例外として認められることがあります。